NEWS PAPER東山便り

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東山デンタルクリニックの、院内新聞

愛犬の死から思う 歯の大切さ

院長の長縄敬弘です。私事ですが去る7月上旬、15年間に渡って苦楽をともにした我が家の愛犬のねね(ミニチュアシュナウザー♀)が天国に旅立ちました。子供達が生まれる前からずっと共に生活してきたワンコでしたので、私たち家族にとって喪失感が大きく、改めてその存在の大きさに気づかされました。

 

ねねは病気知らずで、高齢になるまで殆ど動物病院にお世話になりませんでした。ただ、唯一悩まされたのが「歯周病」です。いつも食欲旺盛で人の食べ物も何でも欲しがる食いしん坊が12歳を過ぎたあたりから時々餌を残す様になりました。同時にだんだん口臭も酷くなりました。どうやら歯周病で歯がグラグラになり、痛くて食べられない様でした。

 

歯周病が悪化してきた時期から、身体にも色々な変化が出てきました。しっかり食べれないので食欲が落ちて痩せて体力が落ちて行きました。同時に腎臓の数値が上がったり、蓄膿症様の症状(おそらく歯周病が悪化して鼻腔に感染したのは?)とか不整脈や全身痙攣など様々・・・

 

老犬ですから全てが歯周病の悪化が原因とは言えませんが、歯肉が慢性的に炎症を起こしていましたので、身体中に悪影響を及ぼしても不思議ではないなと思いました。何度が獣医さんに全身麻酔下で歯石取りしてもらいましたが、日頃のケアを極端に嫌がる子でしたので結局歯周病が悪化して行きました。最後は犬歯と奥歯が1,2本の残るだけの状態でした。

 

今にして思うと、子犬の頃から歯ブラシの習慣をつけてあげられたら、もう少し長い間大好きなリンゴを食べさせてあげられたな・・・と後悔しています。人間も犬も、若い頃から歯周病予防の習慣を身につけてゆくことが大切ですね。

 

歯科医師としてこの体験を無駄にすること無く、これからもお口のトラブル改善に注力するとともに口腔内の健康の大事さを伝えていきたいと思います。

東山便り(20年10月号)より

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