NEWS PAPER東山便り

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東山デンタルクリニックの、院内新聞

こども矯正の強い味方!?〜急速拡大装置について〜

こんにちは、矯正歯科担当の長縄直子です。季節は11月。急に肌寒くなりましたが、みなさん風邪などひかれていませんか?矯正に通ってきてくれるお子さんの中にも、風邪をひいてお鼻ジュルジュルな子がちらほらいて心配しています。

 

鼻詰まりの原因が風邪などで一時的なものだと良いのですが、アレルギーや鼻疾患で年中鼻が詰まっていて日常的になると口が開いて口内が乾燥し、虫歯や口臭の原因になったり、インフルエンザや風邪菌が鼻のフィルターを通さず直接体に侵入してしまい免疫が下がる、そして、本来上あごにピッタリくっつき上あごの成長を促す舌が下がってしまうと顎が狭くなり歯列不正を引き起こすなど良いことが一つもありません。実際、矯正治療が必要なお子さんのお口の中を見ると、ほとんどの子があごが小さく、永久歯の生える隙間のない状態です。そんな子の耳鼻科などの通院歴を聞いてみると、鼻の疾患があったり、アレルギーなどで年中鼻が詰まっているという子がよくいます。

 

そんな時、矯正治療でよく使用する装置が「急速拡大装置」です。急速拡大装置は上あごの歯列を横に広げるための固定式拡大装置で、金属製のバンドが歯にしっかり固定されるので自分で取り外すことはできず、外からはほとんど見えません。この装置の真ん中にある拡大ネジを回すことで、上あごの歯列がどんどん横に広がっていきます。

上あごは元々左右2つに分かれていて、「正中口蓋縫合(せいちゅうこうがいほうごう)」と呼ばれる上あご正面のつなぎ目によりつながっています。子供の頃はこの縫合がまだしっかりつながっておらず、装置によって広げることであごの幅を広げることができるんです。そしてこの装置のもうひとつのメリット。それは上あごを広げる事で鼻腔も広がるので鼻呼吸しやすい環境を作りだせることです。

 

実際、当院ではこの装置を拡大が必要なお子さんに使用するのですが、「鼻詰まりが良くなった」「口を閉じているようになった」「いびきをかかなくなった」などの声もよく聞きます。デメリットは装置装着による違和感が強い点です。発音がしづらい、飲み込みにくいといった違和感や、鼻や口元にツンとした痛みが起こることがありますが、大体数日で慣れてほとんど気にならなくなります。装置の装着期間は大体6ヶ月ほど。狭い顎を広げて歯並びや噛み合わせが治るのに加え、鼻詰まりも治る(かもしれない)この装置。お子様のお口ポカンや歯並び噛み合わせが気になる方はお気軽にご相談くださいね♪

 

東山便り(20年11月号)より

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