NEWS PAPER東山便り

*

東山デンタルクリニックの、院内新聞

健康的な歯並びは、身体の使い方から!

ご無沙汰しております。産休中の歯科医師の大場です。おかげさまで5月12日に無事女の子が生まれました。みなさま、温かい言葉をたくさんありがとうございました。そんなこんな、これを書いておりますのは6月初め生後4週目です。

最近、以前より子供の歯並びを気にされている方が多いと感じています。健康的な歯並びは上手な身体の使い方によって作られるって聞くとどう思われますか?

赤ちゃんは生後3ヶ月で体重が倍となり、人生最大のダイナミックな成長期を迎えます。実は歯並びに関わる上顎の成長も同じくその時期が一番成長しているという事がわかってきました。

この時期にしていることといえば、♪オッパイ飲んで、ネンネして〜の通り。実はこの飲む(食べる)・寝る・抱っこの姿勢が、身体の発達や上顎の成長にも大きく関わると言われています。

飲む編(今、まさにここ):

授乳は“深くラッチ(くわえさせる)・赤ちゃんの姿勢・お母さんの姿勢”この3点がポイントですが、お母さんも赤ちゃんも気付かないうちにクセが出来てしまっています。

先日、私は”ラッチが浅い、飲む量が少ない”と指導を受けました(助産師さん曰く、赤ちゃんのラッチのクセは生後2日程でつき、1ヶ月もすると変えるのが難しいとのこと。)人は多かれ少なかれ、習慣(クセ)を変えたくない、変わりたくないという心理が働くそうです。(とくに産後のこの時期は厄介?!)     私の体験→  “変えるのは嫌だ”と反射的に思うのをやめて、違うやり方を練習し始めたところ、大きな口〜の掛け声で赤ちゃんとの意思の疎通を感じれたり、何より飲むスピードや量が増し、授乳間隔のリズムができてきました。やってしまえばちょっとの事でした。

実際の身体の成長(顎の成長)はすぐに見えるわけではありませんが、ちょっと変えてみようと思えた積み重ねが赤ちゃんの成長に繋がると感じた出来事でした。赤ちゃんの姿勢、お母さんの姿勢に関しても赤ちゃんが飲みやすい、お母さんも楽な姿勢である事がポイントです。

食べる編:

赤ちゃんの意欲を育てる、顎の成長を促すと言う事でも離乳食は大事と言われています。当院のお母さん教室でもお世話になっている保育士、石切山先生にお尋ねしたところ、

「離乳食開始の目安と言われる6ヶ月の子の10人に2人くらいしか、食べれる身体に育っていない」とのことでした。一体なんで?抱っこによるクセが大きいと感じるとのこと。ママにも赤ちゃんにも楽な抱っこができてなくて緊張が強くなっている子、抱き側の癖によって左右の体の発達に違いができている子が多くいるとの事。※あと、ハイハイ遊びをせずに早くに座らせてしまう事も問題だとか。

先のラッチ同様、日常の些細なことが離乳食を食べれる身体づくりに繋がるなんてびっくりしませんか?(※石切山先生からのアドバイス:抱き側のお母さんにくっついている方は感覚が育ち、よく動くようになります。反対側と差が出来やすいので、時に抱き方を変えると良いです。または普段体に接しない側を、赤ちゃんを降ろした後によく触ってあげると良いそうです。)

全て完璧に!そんなの窮屈すぎて疲れてしまいそうですが、“それくらいだったら出来たのに”の後悔はなんだか勿体無い気がします。ある程度の揺らぎのある正常範囲内でこども達がすくすくと育っていくための実践的な知恵。

もう一度与えられた子育ての機会を生かし、これからも色んな方々と協力しながら皆様にお伝えできたらなと思います。

何か質問等ありましたら、いつでもご気軽にスタッフにお知らせ下さい。もうしばらく産休を頂きますが、成長した子供達やお母様方にまたお会いできるのを楽しみにしています。

東山院内新聞(20年7月号)より

ページの先頭へ戻る